中古マンション売却市場の簡易分析結果 東急東横線「祐天寺」~「田園調布」

8月現在、中古マンションの売却市場では売り物件が不足しています。
需給バランスだけを見れば『売り時なのかな?』と思いはするもののの、具体的な現状分析はしていませんでした。
ということで、エリア別にマンション売却市場を簡易的に分析していくので、マンション売却を検討している方は参考に利用して下さい。

■4月から現在までのマンション売却市場を確認
まずは4月からの売却市場の推移を確認してみます。
下図は『販売戸数』、『成約戸数』、『中央値(物件価格)』の推移をまとめたグラフです。



グラフでお分かりの通り5月に成約物件数が大幅に減少しています。
4月7日に緊急事態宣言が発令され、約1ヶ月間は人の動きが大きく減少したため5月の成約件数は大幅に落ち込みました。
6月以降、成約件数は上昇に転じているので不動産の需要は底堅く、現状では価格下落の懸念を確認する事は出来ません。
次に販売戸数と成約価格の中央値の確認です。
グラフを見て頂くと5月以降『掲載物件数(売却マンション)』が毎月減少、しかしながら成約件数は上昇に転じているので、物件不足の傾向にある事が見て分かります。
成約価格の中央値は成約件数と反比例の動きで、6月に一時上昇し7月に大幅に下落、この事から成約価格が下落していることが分かります。
4月から通期の中央値が約6100万円、7月の中央値が約5600万円ということで、7月は通常よりも成約価格が低い結果になっており高額帯の成約物件が不足していたのでしょう。
(高額帯と言うと抽象ですが、通期の中央値などを考慮して9千万円以上の物件を『高額帯』と位置付けて考えています。)

■中央値(成約価格)の下落から予想できること
現状の次は成約価格を確認して、当該エリアのニーズを見ていきましょう。
                         

先ほどのグラフにて成約価格の中央値を確認していますが、通期の中央値を確認してみると約6100万円。
6500万円前後の価格帯が当該エリアの平均的な価格帯となっていると言えるので、人気路線なだけに収入の高い方が多く住んでいるのだろうと感じます。
ただ、8000万円以上の物件からは成約物件数が減少に転じていきます。「祐天寺」~「田園調布」エリアについては8千万円以下を予算に物件を検索している方が多く、それ以上の金額帯になると成約までのハードルが高くなると言えます。
(マンションブランドや室内のコンディション、眺望、立地の希少性etc の付加価値が必要)
6100万円という中央値を考慮して考えると当該エリアは、『6500万円~8000万円以下』のマンションに多くのニーズが集まっていることが予想できます。
中央値が下落していることを考慮すると、当該エリアのマンション市場は上記価格帯のマンションが不足しており、この点を深堀していけば市場から高いニーズを得られる可能性が高くなりかもしれません。

■8000万円以下の物件はどんな諸条件のマンションか?
では、現在不足していると予想されるマンションの具体像について確認してきます。
具体像を確認していくため、まずは余分な情報を削除します。
4月から通期の成約(掲載終了)物件数が115件、その内6500万円以下の物件を削除し、再度物件の諸条件を確認していきます。

先述した通り当該エリアは駅徒歩15分圏内であるなら一定の需要を見込むことができるので、今回は専有面積と築年数の散布図を作成し7000万円以上のマンション像を見てみましょう
下図が成約(掲載終了)物件の散布図で赤線は築年数の2000年の基準線です。


 こ散布図を見てみると、成約物件の多くは『20年以内(2000年以前築)』、『70㎡以上』に集中していることが分かり、徒歩・築年数・専有面積、3つの条件を満たしておけば7千万円以上で売却できる可能性が高くなると言えます。

成約事例の散布図から、築年数と価格の相関関係が高いことが予想されます。
もともと、東横線沿線は駅近マンションが少なく、あっても築古物件が多いという特徴があります。
成約事例の散布図から築年数と価格の相関関係が高いことが予想され、駅距離よりも築年数に重きを置いて物件購入を検討している方が多くなっているのではないでしょうか。 

次は現在販売されている散布図です。
お分かりの通り、徒歩・築年数・専有面積、3つの条件を満たしている物件は全体の30%ほど、この30%の中には1億円以上の物件も含んでいるので1億円以下のマンションになるとさらに物件数が減少していきます。



2000年以前の販売マンションは十分にありますかが、70㎡前後・2000年以降築・駅徒歩15分圏内のマンションは販売戸数が少なく、市場からのニーズを強く集めることができるタイミングかもしれません。
各家庭でタイミングがあるとは思いますが、金銭面を重要視されるのであればこのタイミングで一度査定してみても良いかもしれません。

今回は東横線全体の販売状況の現状を簡易分析したので以上の様な結果となっています。
ただ、上記の条件に当てはまらないマンションは売りづらいというわけではなく、エリア・専有面積・築年数、それぞれの項目で条件を指定しなおせば異なる結果となります。
所有マンションの条件を基準にして頂き、より良いマンション売却を実現させて下さい。

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